東北には個性的な野菜がたくさんあります。今回は比較的入手しやすい秋の地場野菜をご紹介。いつもの食卓に取り入れて少し気分を変えてみませんか。
七草がゆの春の七草として知られているせり。しゃきしゃきした歯触りと香りの良さが特徴です。宮城県では1700年代にはすでに栽培がされていた歴史のある食材です。古くからおひたしや雑煮、お吸い物として食べられてきました。近年、せりの根っこまで入れる「せり鍋」が登場。仙台の新たな冬の名物になっています。
山形の特産品、鮮やかな紫紅色が印象的な食用菊もってのほか。「延命楽」という品種の菊で、しゃきしゃきキュッとした食感が特徴です。この食感の秘密はくるんとした花びらの形。湯がいてもくたっとなりません。ほうれん草のおひたしや酢の物、味噌汁などに使うと食卓がぱっと明るくなります。
畑のキャビアと呼ばれる秋田の珍味、とんぶり。見た目はキャビアに似ていて、プチプチとした食感が特徴です。その正体はほうき草の実。古くから中国では地膚子という漢方で知られており、利尿・強壮作用があると言われています。細切りの長芋やとろろ、納豆に混ぜると、食感のアクセントにもなります。
いかがでしたか。野菜売り場で見かけたらぜひ手にとってみてください。いつもの食卓が新鮮に変わるかもしれませんよ。